私は平日は1日14時間以上働く会社員でした。
思えば、1日中立ちっぱなし、お昼休憩もほとんど取れず仕事に追われていました。
持って行ったお弁当をそのまま持ち帰ることもよくありました。
お昼休憩が取れないのは上司も同僚も同じだったので、業務に対して人員が圧倒的に少ないという勤務体制がそもそも問題ですよね。
高齢化が進む日本では仕方ないのでしょうが、働く側としてはやはり疲弊します。
私はさらに、業務外の課題や資格試験の勉強に午前2~3時頃まで取り組んでいました。
そして、とうとう・・・というか、やっぱりうつ病になりました。
負け犬で良かった
『うつ病』『休職』という社会から脱落したようなこの出来事のお陰で、私は色々なことに気付きました。
風が気持ち良いこと。
雲は流れて形を変えていること。
鳥の声が心を穏やかにすること。
季節は移り変わっていること。
子供は日々成長していること。
窓のない部屋で暗くなるまで働いていた私は、こんな平凡な幸せを忘れてしまっていました。
そして今までの暮らしが、自分の求めるものとは真逆であったことに気付きました。
私の望みは子供の成長を見守り、日の当たる部屋で読書をし、散歩をしながら季節の移り変わりを感じる人間らしい暮らし。
子供と過ごす時間を犠牲にしてまで昇進を目指し、人と争ってがむしゃらに働くなんて望んではいなかったんです。
ただ、それにもすぐに気づけたわけではありませんでした。
自分の望みがわかるまで
仕事の奴隷のような暮らしを長年続けてきたことで、休職当初は「自分は何が好きなのか」「自分はどうしたいのか」「幸せとは何か」すらわからくなっていました。
完全に自分を見失っていました。
そこで本来の自分をみつけるために、以下のことに取り組みました。
1.読書
2.やりたいことリスト作り
3.環境を変える&断捨離
4.自己理解メソッド
読書
もともと読書が大好きなので、休職すると同時に本を読み始めました。
最初はうつ病の影響で活字を読むことができなかったので、iPhoneの読み上げ機能を使って音声で聴いていました。
自分が患った『うつ病』についても何も知らない状態だったので、まず『うつ病』についての本を読み漁りました。
本を読んで気付いたことは、私の場合はうつ病になったのは仕事だけではなく、様々な要因があったことがわかってきました。
発達障害グレーゾーンであること、両親の暴言・暴力・過干渉があることにより自己肯定感が下がったまま生きてきたこと。両親との同居を続けていたため、毎日ストレスを感じていること。などです。
アダルトチルドレンにも当てはまるため、関連書籍もたくさん読みました。
特に良かったのはこの2冊です。
自分がアダルトチルドレンかどうか意識したことがなかったのですが、この本を読んで自分がアダルトチルドレンであることがわかりました。
小さな頃から生きづらさを抱え、無意識に普通の人間に見えるよう振舞ってきたことにも納得できました。また、そんな自分をずっと責め続けてきましたが、自分は悪くなかったんだということに気づかせてくれました。
この他にも心理学を始め、宗教・哲学書・人生エッセイなど様々な本を読むことで、「幸せがどういうことか」について頭の中が整理されてゆきました。
読書は今も続けており、その時の悩みに合った本を読んではヒントをもらっています。
自己理解メソッド
自分の価値観を思い起こすためにやってみました。
巻末の『大事なこと(価値観)を見つける30の質問』『得意なこと(才能)を見つける30の質問』『好きなこと(情熱)を見つける30の質問』をやってみると、かなり自分が何を好むのかがクリアになります。
過去のことを思い出さなくてはいけない質問がかなりあるので、心が安定していていて気持ちに余裕がある時にトライしてみるのがお勧めです。
私は毒親に育てられたので、『両親の好きな所・嫌いな所・価値観が似ている所』という設問は精神的に辛かったです。
全て答え終わるまでに1週間以上かかりました。
けっこう大変でしたが、そのお陰で自分の気持ちが少しずつ見えてきました。
やりたいことリスト作り
この頃にはうつ病は急性期を脱し、回復期に入っていました。
自己理解メソッドを経て、やりたいことの方向性が見え始めていたのでサクサク作れました。
やりたいことは大きなもの小さなものに関係なく、思いつくものを全て書いていきました。
例えばこんな感じです。
・ペーパーハウスを全話見た
・素敵な図書館の近くに住んでいる
・定時に帰れる仕事についている
・みたらし団子を食べた
・カウンセリングを始めた
・実家から出て子供と二人で暮らしている
・インド旅行に行った
ポイントは、自分がしている様子を映像で想像できる言葉で記録することです。
「見る」「~する」だとあくまでも『希望』という印象がありませんか?
ですから、自分が実際にやった様子が想像できるよう「~している」、「~した」という書き方をしました。
また、やりたいことは大きな夢でなくても構いませんし、絶対にできないと思われる壮大なことを書いても構いません。
ちょっとでも「やりたい」と思ったものは全て書きましょう。
とにかくたくさん書くと客観的に自分のことがわかるので、とりあえず100を目指して書いてみることをおすすめします。100を超えてしまっても問題ありません。
小さな夢はどんどん忘れてしまうので、書いたものは定期的に見て、実行出来たらチェックしていくようにして下さい。
この作業をすることで、自分の価値観がより詳細にわかってきます。
この頃私は、自分のやりたいことを実現する動機づけとしてこんな本を読みました。
これらの本を読むことで、「時間は無限ではない」「自分を幸せにしてあげられるのは自分だけ」「一度きりの人生、のびのびと自分の思うように生きよう。そのためには行動しよう」と考えられるようになりました。
断捨離
ここまで来ると、やりたいことリストは実は大きな目標に向かったスモールステップだったことに気付きます。
あとはやりたいことリストに沿って実行していくだけです。
小さなことから一つ一つ実行していくことで、いつの間にか行動のハードルが低くなっていきます。
このタイミングで断捨離をすることによって、頭がすっきりして心も体も身軽になり、自分にとって何が大切かはっきりとみえてきます。
部屋は自分の心を映す鏡です。
いらない物で溢れていると、それらが私たちを縛り付け、行動を妨げる足かせになるのです。
残す物は、あなたに元気をくれるものだけにしましょう。
見ていて嬉しかったり、笑顔になれたり、うっとりするようなものばかり残すように心がけて下さい。
自然に前向きな気持ちになっていきます。
逆に嫌な気持ちになる、不快な記憶を思い出させるものは、いくら高価でも処分してくださいね。
できれば断捨離ついでに環境を変えることをおすすめします。
引越には大きな決断が必要ですが、不可能ではありません。
住んでいて何だか居心地が悪い、周囲の環境が悪い、毒親と一緒に暮らしている人は引越しすることをおすすめします。
毎日暮らすところは精神面への影響が大きいので、安心・安全・気持ちのよい所であるのが望ましいです。
私は毒親の元を離れて独立し、安全で安心な環境を手に入れました。
まとめ
最後のステップまで実行すると、「幸せ」は他人の基準で決まるのではないことがわかります。
いい大学に行き、大きな会社に就職し、昇進し、結婚し、子供を育て、マイホームを持つ。
そんな、テンプレート的な人生が地球上の人々全員にとっての幸せであるはずがありません。
みんな好きなこと、興味があること、やりたいことは違います。
だから私には私の、あなたにはあなたの幸せがあるのです。
あなたが幸せになるためには、あなた自分をよく知ることが大切なのです。
あなた自身をよく知るためには、以下の4つの取り組みがおすすめです。
この手順で取り組むことで、幸せになるためのハードルがどんどん下がります。
1.読書
2.自己理解メソッド
3.やりたいことリスト
4.断捨離
誰もあなたを幸せにはしてくれません。あなたの望みを100%知る人はこの世にあなただけです。
だったら、あなたが自身の手であなたを幸せにしてあげませんか?
では。
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