休職した私は、何をしていいのかわからず、かといって焦燥感に駆られて何もしないこともできず、とにかく本を読みました。
読む本のジャンルは依然好きだった小説や自己啓発本とは変わり、『うつ病について』『哲学書』『宗教関連の本』『どう生きるべきか』などの本を読み漁りました。
その中で特に心を動かされたのは、以下の3冊です。
これらの本を読むことで、今までは人の期待に応えるために、自分が本当にやりたいことをやる時間を削って働いてきたことに気づきました。
昔のことも思い返しました。
私は小さな頃から何度も死にかけるほど体が弱く、『本を読むこと』が好きで、『体を動かすこと』が苦手で、『大学に進学すること』『何かを研究すること』が夢でした。
ところが私の両親は中卒であり、『中卒で働くべきところを、高校に行かせてもらえただけでも有難いと思え』『女に学歴があると生意気になる』という考えから、高校を卒業したら就職もしくは100%職に就ける専門学校に進学しなくてはいけないと決めていました。
それなりの進学高校に進み、高校時代の成績もそんなに悪くなかったため、大学に進学させてくれるよう担任が両親を説得してくれたのですが、両親の気持ちは変わらず、私は専門学校に進み今の技術職に就いています。
就職後は親と上司の期待に応えて昇進することを目指さなくてはならず、「何か違う」とは思いながらも懸命に働きました。
さらに現在の職は力仕事であるばかりか、勤務22:00前後、ひどい時は0:00を回ってから帰宅ということもざらにあるハードな仕事でした。
それでも私は誰かの期待に応えるために、睡眠不足を抱え、体力の限界を迎えてもなお懸命に働き続けました。
恥ずかしながら30を過ぎてやっと、「私は仕事をするよりも子供の成長を見守る事の方が大切」「これからどう生きるは自分で決めてもいい」ということに気づいたのです。
そのため、まずは実家を出ることにしました。
実家を出て自立する
実は数年前に離婚し小さな子供を抱えて家を出たのですが、前述したように私は仕事で遅くなることが多く、深夜まで子供を1人にしておくことができないため実家に身を寄せました。
もともと過干渉であった両親は「30過ぎても親がいないと生きられない子」という認識を強くし、私の仕事から子供への教育、私の交友関係に至るまで私の全てに干渉しコントロールするようになりました。
両親に子供の面倒を見てもらっている手前、両親に頭が上がらない私は、心にフラストレーションを抱えながらも従うしかありませんでした。
今となっては笑い話ですが、食事中にスマホのメッセージを確認し、子供の前で頭を叩かれたこともありました。
30過ぎてですよ💦
でも、親の過干渉を助長したのは実家に戻った私なんですよね。
本当は実家に戻らずに子供と二人で暮らすべきだった。
うつ病になって休職したことで、今までの働き方を見直し、「もし復職しても自分と子供のペースで暮らせるように働こう」と決めると、実家から出る決断ができました。
幸い、実家で数年暮らしたことで十分な貯蓄ができたこと、貯蓄の2/3を投資に回しておりキャピタルゲインとインカムゲイン(配当金)が順調に得られていることから、今後は生活費程度の収入があれば十分暮らしていけるという見当がついたことが、実家を出る決断を押ししてくれました。
ちなみに、実家には毎月の生活費は入金しておりました。
「そうだ。実家を出よう」
そう思って何気なく不動産サイトを見てみると、子供の学校の側に良い賃貸物件があり、翌日に内見、2週間後に引越と、とんとん拍子に引越することができました。
大学に進学する
もう一つ。
『大学進学』という夢が心に引っかかっていました。
何度も頭に浮かんでいっては無理やり心の底に沈めてきた夢でしたが、あるきっかけで実行しようと決断することができました。
私の友人が肺がんを患い治療中だと人づてに聞いたのです。
友人は何度も再発を繰り返して闘病しているとのことでした。
本当にショックでした。
友人の治癒を願うと共に、私の心に浮かんだのは「人の命は儚い。いつ何が起きるかなんてわからない。後悔しないように、やりたいことにはなるべく早く挑戦しよう」と強く思いました。
まだ医師から復職の許可は下りないものの、薬のコントロールがうまく行き出したころから気分が安定するようになってきています。
「大学に行くなら今だな」と思いました。
通信大学ならほとんど自宅で勉強できるし、卒業前の時間の余裕もある。
3年次編入ができるため、学費は40万円程度。
スクーリング代が別にかかるとしても、多く見積もって総額100万円以内で足りると考えました。
一応審査はあったのですが、無事に合格し、10月から大学生となります。
自分の興味のある分野について学び、論文を作成するのが今からとても楽しみです。
大学生活についても報告できたらいいなと考えています。
では。
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